日本市場の下落幅がアメリカより大きい理由

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最近、投資を始めたばかりの知人が投資を辞めると言い出しました。

彼は今年、特に日本のマザーズ銘柄に集中して投資していましたが、マザーズ指数は1月の高値から12月末(12/28時点)までに46%の下落率となりまい、多くの投資家は投資額の半分を失ってしまったことになります。

御多分に洩れず彼も多くの投資家と同様、多額の赤字をみてふと我に返り、冷静になった結果、投資をやめようかと思っていると相談をしてきたのでした。

私は再三再四、日本のマザーズ市場で資産形成をするのは無理があるとアドバイスをしてきたつもりですが、彼はこだわりが強く、意思を曲げませんでした。

その結果、マーケットからの退場につながってしまったのです。

銘柄の分析能力や相場の先読みといった特殊なスキルを持ち合わせず、算段もなしにマザーズ銘柄に投資をするのは単なるギャンブルに過ぎません。

資産運用どころか、資産をみすみす捨てる行為となってしまいます。

私はファンドマネージャーとして機関投資家に勤めていた際、信用リスクについても研究していましたが、このリスク推計に必要な能力は分析力や論理的思考能力の他にも勘的な側面も必要であるように思います。

信用リスクの業務とは上場したものの、業績の悪化や不祥事により上場廃止になるリスクを見積もる仕事です。

インデックス投資やクォンツ運用ではアルファやベータと呼ばれるリターンの源泉を見つけたりコントロールする必要があるとともにこうした信用リスクについても扱う必要があります。

東証の上場基準を満たしたにも関わらず、上場後すぐに赤字に転落したまま黒字化出来ない企業や、循環取引などの粉飾決算を繰り返した結果、一部上場銘柄でも上場廃止となるケースが複数あるため、東証の上場基準はほとんどザルでスクリーニングの機能を果たしていないと感じました。

投資は自己責任と言われていますが、特にマザーズ市場の銘柄は資産運用として投資対象にすることは難しく、本格(一部)上場のための準備期間、すなわちモラトリアム的な期間になりますので、責任が持てる安心できる銘柄はないと思っています。

なぜなら、上場企業として安定した財務基盤を持っているわけでも、コーポレートマネジメント、株主目線の経営管理と事業推進などが出来ているわけでもありません。

そのため、投資先を誤ってこうしたマザーズ市場や一部のクソ株を掴んでしまうと、すぐに目も当てられない状況になってしまいます。

そのため、冒頭の知人はマーケットから退場してしまったわけですが、彼が次に選んだ資産管理法は日本の定期預金でした。

たしかに資産が半年で50%溶けてしまうような銘柄を選ぶかわりに定期預金を選んでおけば50%の損失を戻せたわけですから魅力的な管理法とも言えます。

しかし、0.01%の定期預金を預けるならは2%の国債を購入した方が良いのに、金融リテラシーがない故にマーケットから退場してしまい、リスク資産=怖いという印象が埋め込まれてしまうと誤った資産管理をしがちです。

そもそも物価が1%で上昇しているのに3年間も0.01%で預金するのは愚の骨頂です。

500万円の資産を定期預金に預けておくと148,500円を失ったことになります。

日本は特に金融教育後進国なので、金融リテラシーの欠如から安全だと勝手に思い込んでいる銀行預金に預けてしまうことで、日本全体としては投資マネーが増えないばかりか、世界の物価上昇に対して相対的に資産が目減りしてしまうことになります。

当然、相場が下落した時に私の知人と同様の思考を持った多くの人が投げ売りと銀行預金への振替により、他国よりも日本の下落幅が大きくなってしまうのです。

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パウエル五郎

名前:パウエル五郎 年齢:30代 経歴:サラリーマン時代は赤い銀行で国内外の株式のアナリストやファンドマネージャーなど一貫して株式のトレーディングに携わる。 現在は日本株の個人投資家として独立。2016年にアマゾンを購入してからひたすら買い増し、現在はVTなど世界分散投資も実践。

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