高配当株とVYMやHDVなどの投資信託、どちらを買うべきか

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最近、マーケットのボラティリティの高まりから高配当商品に対するニーズが高まっています。

ニーズが高まっている背景としては、株価が下落しても保有しているだけで配当金がもらえるため、下落局面でも安心できるためです。

今回、高配当の個別株とETFなどの投資信託、どちらを買うべきかご質問を頂きましたので、管理人なりに回答してみます。

高配当株とは

まず、このブログでは度々出てくる高配当株がなにを持って高配当とするのか説明します。

株価に対する配当金の比率である配当利回りが高い銘柄のことを高配当銘柄と呼びます。

一般に高配当株と呼ぶ場合にはこの配当利回りが5%以上あることが多いようです。

ただし、管理人はヘルスケア、生活必需品、通信、エネルギー株などのディフェンシブ高配当株に投資しておりますが、あまりにも高すぎる配当利回りの場合には気をつけています。

配当利回りの分母が株価であるため、利回りが高い原因が配当金が高いからではなく株価がなんらかの理由で下落している場合があるからです。

逆に7%以上の配当利回りの銘柄もありますが、昨日のタバコ株が(特にPMが8%ほど)大きく下落したように、何らかの理由がなければ株価が配当金に対して割安になるということは期待すべきではないです。

長期的にはファンダメンタルが株価に反映されるため、配当利回りが高い状態が続くという状況は一般的には存在しないと思います。

配当利回りが高いということは近く減配される可能性や無配となるリスクを覚悟しておくべきかもしれません。

ちなみに、ダウの配当利回りの平均は2.2%、日経平均は2.18%であることから配当利回りが2.5%以上の銘柄であれば、市場平均よりも配当利回りが高いということができます。

そうした観点でも、管理人は配当利回りが2.5%以上の銘柄を中心に投資しています。

VYMとは

VYMはバンガード社が販売する、408社の高配当米国株式を集めた上場投資信託です。

年間の手数料である、信託報酬は0.06%でほぼ軽微です。

保有数量はTOPIXS&P500などと同様、各銘柄の時価総額で重み付けされて計算されます。

HDVとは

HDVはブラックロック社が提供するiシェアーズという上場投資信託の一種でVYM同様、米国の高配当銘柄を時価総額ウェイトで集めたものになります。

ただし、VYM408銘柄から構成されるのに対してHDV75銘柄から構成されています。

同様の投資信託としては、高配当ではなく、連続増配年数で集めたVIGなどもあります。

ベータを選ぶかアルファを取るか

ベータ、アルファという概念があります。

簡単にいうと、ベータは市場(平均)との連動性、アルファは市場からの超過リターン(の源泉)です。

少し難しい話をすると全ての銘柄の収益率は市場の収益率とベータの積にアルファを加えたもの(CAPM)によって説明されるため、このアルファとベータは数学的には全く異なる性質になります。

言い換えるとベータで説明仕切れない要因のことをアルファと呼びます。

機関投資家などは運用を開始するときに一番最初に決めるのが、このアルファを取りに行くのかベータを取りに行くのかです。

パッシブファンドかアクティブファンドかと言い換えることもできます。

つまるところ、個別株に投資するか、投資信託(指数)に投資するのかはこのアルファを取るのか、ベータを取るのかのどちらを取るのかの選択と等しくなります。

限定された個別株への投資はベータというより、アルファに投資することになるため、よりリスクを取った形になります。

VYMHDVなどのETFは高配当銘柄を集めたという視点でのアルファ値もある一方、時価総額基準で保有数量を決めていることから、複数銘柄による分散効果もありながら、市場連動性も併せ持つので、個別株よりもベータ属性が高いといえます。

ちなみに、特定のカテゴリにおけるベータをスマートベータと呼びますが、まさにVYMHDVなど、特定の領域における銘柄を集めた銘柄群のパフォーマンスはスマートベータと言いあらわせると思います。

ベータが市場との連動性(感応度)を表すと言いましたが、実際には高配当などの観点で切り取ったスマートベータは、現在のように将来のリセッション入りする局面では特に注目されやすいので需給面で引き締まることに加え、グロース銘柄のような景気敏感株に対して保有しているだけで配当金がもらえることから売られにくく下方硬直性があると言え、下落局面で通常のベータを上回って推移する傾向にあります。

さらに歴史的には長期で見るとアルファはベータに勝ちにくいという統計も踏まえると個別株よりもETFの方が優位性があるように思います。

一方で、デメリットとしては銘柄入れ替えに伴う売買回転率がETFによっては高いことも考慮に入れておく必要があります。

売買回転率とは全株数に対する売買株数の割合のことで、保有銘柄の入れ替えの頻度を表します。

この頻度が高いとそれに伴って売買手数料がかかってしまうためコストが高くなりますが、算出方法からもわかるように保有銘柄が多いと回転率は低くなり、少ないと高くなりがちなので評価するときは注意です。

参考に408銘柄を保有するVYMの売買回転率は9%75銘柄のHDV49%となっています。

HDVについては実に1年間で半分以上の銘柄が入れ替えられていることがわかります。

こうした事実に基づくとETFのメリットである、個別株のリスクを抑えつつスマートベータの恩恵を得るためにはVYMよりHDVの方が好ましいように思います。

一方で指数と個別株の比較でいうと、JNJPGXOMTVZなど代表的な銘柄は重複しているものの、指数に含まれているその他の銘柄の非保有をどう考えるのかという点に尽きると思います。

この非保有の問題については分析中であるため次の記事に譲るとして、管理人の考え方としては代表的な銘柄が同じであれば他のウェイトの小さい銘柄の効果はそこまで大きくないので売買回転率を伴うETFの分が悪いと考えています。

そのため、NISAなど税制メリットのある範囲で買い付けることはあっても基本軸としては個別銘柄で決めた銘柄を中心に買い付けて行く予定です。

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パウエル五郎

名前:パウエル五郎 年齢:30代 経歴:金融機関で国内外の株式のアナリストやファンドマネージャーなど一貫して株式のトレーディングに携わる。 2016年にアマゾンを購入してからひたすら買い増し、現在はVTなど世界分散投資も実践。

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