JNJが安いです。
株価は昨年末に150ドル近くまで上昇した後、ベビーパウダーでの発ガン性物質の混入騒動で120ドル台まで下落した後、影響が軽微との報道を受け再び140ドル台まで回復していました。
その後6月末にブルームバーグから、JNJが一連の報道前から発ガン性物質含有を知っていたとする報道があり、株価は一時5%安くなっています。
こうした状況で、株価は130ドル台前半まで下落していますが、タイトルの通り、押し目買いをすべきかどうか悩ましいところだと思います。
現在売られた背景には、事故は買い・事件は売りという相場格言があり、今回の騒動について言えば事件に分類されたということだと思います。
そこで今後の成り行きを占う上で重要な判断材料として、過去の訴訟についても調べてみると既に7件の敗訴が確定していることが分かります。
しかしながら、敗訴の度に株価は一時的に調整しつつもすぐに調整前の水準を上回るなど底値を固めてきました。
本日発表された決算でも業績の好調さが示されています。
JNJは医薬品部門、医療機器部門、消費者部門という三部門からなっていますが、売上高にもっとも大きな貢献をしているのが医薬品部門です。
医薬品部門では免疫薬、神経症、腫瘍薬の三種類の医薬品販売が好調で前期比+4.4%増の105億3000万ドルでした。
医薬品や医療機器、生活必需品などを販売しているJNJは景気に左右されにくく、世界的な健康意識の高まりから人類が存続する限り必要な企業で、製品に対する需要はこれから今まで以上に高まると予想されます。
相場にたらればはありませんが、仮に10年前にJNJを保有していればその投資額はほぼ3倍になっています。
以上を踏まえて冒頭の疑問である押し目買いをすべきか改めて考えると答えはノーです。
正しくは押し目買いではなく、定期的に淡々と書いつけるべきという判断になります。
管理人は株価の上下動によって利益を追求するキャピタルゲイン投資ではなく、インカムゲインを追求しています。
キャピタルゲインを追求しているとつい安いところで買おうなどという下心が生まれますが、専業ではない投資家にとって常に株価を見続けるのは精神衛生上、よろしくありません。
プロでさえも相場の上げ下げを予測するのは難しく、唯一できるのは自らの売買によってやむなく短期的に株価が動いてしまうような大手機関投資家くらいで、彼らでさえも長期的な株価の予想は難しいとされています。
このような観点では兼業投資家として長く投資生活を送る上でインカムゲイン狙いの投資の方が健全であり、これを踏まえると、投資はもはやFIRE(経済的独立と早期引退)を実現する為のセーフティネットと捉えるべきです。
インカムゲイン狙いの投資では生活必需品に限らずですが、景気変動によらず業績が安定的に推移している業種の中で世界的なシェアを誇っている企業を狙っていくべきです。
こうした優良企業において、訴訟は必要コストだと割り切って淡々と買い増していくべきで、訴訟リスクよりは市場シェア(や売上高、利益率)などに注目すべきです。
特にJNJは生活必需品以外のジャンルでも圧倒的な存在感があります。
例えば2018年の医療用医薬品を販売する製薬企業での売上シェアは世界一で成長率は上位10社の中で最高の12.3%です。
今回ベビーパウダーが焦点となっていますが、当該企業にとって生活必需品は一部事業に過ぎず、仮に最悪の状態を想定して業務停止になったとしてもダメージはそこまで大きくないと考えられます。
https://www.yakuji.co.jp/entry72962.html
管理人のポートフォリオではディフェンシブ銘柄を中心にJNJとPGが主な稼ぎ頭ですが、これらの銘柄はほぼ毎月のように淡々と投資してきており、平均取得単価は90ドル台です。
仮に今回40%以上の下落が起きたとしても耐えられますが、これも今まで淡々と積み増してきたからに他なりません。
JNJは今後も一時的な調整を繰り返しつつ、長く堅調に推移することを踏まえると同じように積み立てて行く予定です。
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パウエル五郎

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