アマゾンの下げがきついです。
管理人自身も一時100株以上保有していたので、決して人ごとではないと思っています。
巷では、アマゾンホルダーの阿鼻叫喚が聞こえてきますが、自分ごとのように振り返る必要があると思います。
アマゾン購入と売却に至った理由
管理人は2016年夏ごろに700ドル台の時に一株購入しました。
当時買った時の理由としてはIT界隈のawsへの評価の高さがベースにあります。
もちろん、ECの規模の成長率もありましたが、今のようにアマゾンが他の業界にここまで影響、いわゆるアマゾンエフェクトが大きくなるとは思ってもいませんでした。
その後、ひたすら買い増しを続け、2000ドルになったら『なんとなく』区切りついたからという理由で全株売却しました。
その後の値動きはご存知の通り、2018年9月4日に2039ドルを付けた後、今日までに25%下落して10月30日時点で1538.88ドルになっています。
グロース投資の難しさ
最高値からすると2ヶ月経たずに4分の1が毀損してしまうという事態です。
たしかにPERやPBRが高すぎるという指摘はありましたが、一方で株価に妥当性を与えるかの如き声もよく聞こえました。
FANGのようなプラットフォームビジネスではフリーミアムモデルがとられるので最初にパイの拡大を行うため、PCFRやPSRで見るべきだという指摘はその一例です。
どこかで見たような光景は繰り返されるものです。
1630年代のオランダで起きたチューリップバブルにはバブルを後押しする仕組みが短期間の間に急速に出来上がりました。
チューリップの格付け制度が作られ、専門の目利きが独自の評価を与えることでバブルを正当化しようとする動きです。
しかし、バブルで踊り狂う群衆には心地よかった後付けの理論は、実態とかけ離れるに連れ、冷静に評価されることになります。
信用というものは評価が大変難しく、評価制度そのものが客観的かどうかではなく、より多くの人がその評価手法に価値を見出し、賛同するかどうかによるからです。
かの有名なケインズは、株価などの客観的評価そのものがある種の美人投票的な側面を持ち合わせていると提唱しているように、バブルそのものがその時点では正当な価格なのです。
反対にバブルが崩壊した後の価格が正当な価格という証拠もありませんし、崩壊後にその高値をさらに超える可能性も十分にあります。
しかしながら、株価が大きく下落した今思うことは改めてグロース株投資の難しさです。
グロースとは言い換えれば高PER銘柄なので、他の銘柄に加えて株価が利益水準から大きく乖離した銘柄というのはある種のバブル性を孕んでいるわけです。
私はアマゾンの将来性を加味して、また何度も不安になりながら買い増しを繰り返してきたのでどこで判断を間違えていてもおかしくはなかったと思っています。
再現性のない投資行動に意味はありません。
今回偶然にもダメージはありませんでしたが、もし100株以上保有した状態で食らっていたら市場からの退場を余儀なくされていたからもしれません。
それでも長期的にはアマゾンは成長する
9月末に全株売却したアマゾンですが、成長がストップしたわけでも将来性が否定されたわけでもありません。
一言で言えば、市場の期待が高すぎたのですが、決算発表と市場のセンチメントが悪化したタイミングが一致するという偶然性によるものが高いと思っています。
管理人自身はPCFRやPSR評価の妥当性は一定の根拠はあると思いますが、決してこうした後付けの評価に踊らされることなく、自分なりの投資戦略を一貫すべきと考えます。
今後も相場付きや経済の状況を見ながら引き続き、米国、高配当、ディフェンシブというキーワードで投資していきます。
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パウエル五郎

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