ブル相場で高配当銘柄には手を出さない方がいい理由

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高配当銘柄には絶対手を出さない方がいい理由〜無配企業ほど株主に還元できている

配当に憧れて投資の世界に入って来る人が多い

投資を始められる方の中には配当生活に憧れているかたも多いことでしょう。

いつかは配当金だけで生活してみたい!

不労所得が欲しい!

配当再投資で複利効果を効かせたい!

どれもよく耳にする言葉です。

でも実は気をつけないとせっかく投資しているのに大損している可能性があるんです。

2016年、アマゾンに投資を始めた時、無配当だからという理由もその一つでした。

その結果、700ドルだったアマゾンは今や2000ドルまで上昇しました。

最近、高配当銘柄を進めるブログが多く目にするようになったので、今回はその時の思いに立ち戻って配当金に対する考え方について描いてみました。

配当金の多くはお金を捨ててるようなもの

配当金に憧れて、高い配当を出している銘柄を探していざ買おう、、という前にちょっと待ってください!!

株式ブログをやっている方々の中にもご存知のない方がいらっしゃいますが、

高配当銘柄の中には投資をしているようで実は大きく損をしてしまうことがあります。

投資に詳しくない多くの方にとっては「??」がたくさん浮かんでいると思います

今回はそんな配当に関わる罠について説明しますね。

株主が保有している資産と企業の自己資本は同じもの

ひとたびあなたが投資をすると、企業のお財布はあなたのお財布と同じものだと思ってください。

正確には企業のお財布の中身の一部はあなたのものだということです。

当然ですよね、株主になるということはその企業の一部を所有しているということを表しているんですから。

でも企業のお財布からお金(配当)を出して、株主に還元するとなると自分の手元のお財布も潤いますが、企業のお財布は軽くなります。

自分に多く配当金が入って来るということは他の投資家に対しても多くの配当金が入っているので、その分、企業のお財布は軽くなってしまうのです。

ここまでは難しい話ではないので、簡単に理解できると思います。

でも、そのお財布から出るお金が投資家以外にも分配されているとしたら、、?

それが配当金に対する税金です。

税金は株主にも企業にも恩恵をもたらしません。

そもそも株主持分という呼び名が企業の自己資本のことを指すことからもわかるように、自己資本から捻出される配当金に税金が課されることは、配当金の出所である株主の持分も目減りしているということに他ならないのです。

気づきにくいのはこうした毎年の配当課税によって、株主の持分が減るどころか、自己資本利益率が高くなるため優良企業と見られてしまうことさえあるからです。

また、高配当銘柄として株価を上げておけば資金調達も容易になったり、創業家が株主の場合は株価がそのまま家計資産となるため、企業の側にも配当を出すインセンティブが多くあります。

こうしたインセンティブによって恩恵を得られるのは創業家をはじめとした初期の投資家たちです。

その他の多くの投資家にとってはマーケットで高い金額を払って株式を購入しているので、配当に対して課税される、ましてはその配当金が大きな割合になっている場合は大きな損なのです。

投資家にとって配当金はどのくらい損なのか

仮に内部留保率が70%の企業からすると毎年6%(30%×20%)が企業でも株主でもない第三者の国に搾取されている構造です。

仮に配当を出さなかった場合、この資金を使って成長分野に投資して4%の利益成長につながったとすると毎年10%の機会損失です。

1年で10%ですから10年では150%の利益を喪失したことになります。

10年間の利益の1.5倍を喪失するのは、長期投資にとっては大きな痛手です。

通常、利益の推移と株価の変動は連動しているので、この利益の喪失はすなわち株価の下落、もしくは上昇機会の喪失を意味しています。

配当を重視するあまり成長機会を逸してしまい、株価が損なわれてしまうことはインカムゲインがキャピタルゲインによって食いつぶされているとも言えるでしょう。

高配当銘柄に対する長期投資ほど危険

こうした配当課税による株主資本の棄損は保有期間が多いほど甚大な損失をもたらします。

複利投資のメリットが叫ばれている中、配当金に対する課税を考慮しないのは愚の骨頂です。

一方で無配企業は無税で再投資できているようなものです。

配当を出さないので株主資本が税金で棄損されないので、その分成長分野に投資させ、そこで得られた利益を次の成長機会に投資する−–−成長企業の定石です。

同じ業種であれば同じ元手で1.5倍多い利益のある銘柄に投資できているようなものです。

無配当の好業績銘柄を探す

当然ですが、無配当でも赤字企業に投資しても意味がありません。

毎年利益が伸びていて、儲けた資金を使って成長分野の事業に再投資したり、多角化に向けて企業買収をするというループが回っている企業に投資すべきです。

残念ながらこうした銘柄は日本に数多くありません。

大多数の日本企業は人件費や役員報酬、株主還元率が低い一方で、成長分野も限られていることに加え、人口減少によってマーケットそのものが縮小しており、利益成長が見込めないからです。

利益が3期連続プラスなどの条件で検索すると、管理人も投資しているフェイスブック、アマゾン、ネットフリックス、グーグル(アルファベット)などのFANGに加え、ペイパルやテスラなどがあります(2018年10月現在)。

こうした企業は既存のマーケットのシェアを伸ばしつつ、新たなマーケットを創出していて、株価も順調に伸ばしています。

絶対に高配当銘柄には投資すべきではない?唯一の例外とは?

理論上、上場企業は資金調達を実施するために利益成長をして株主還元を図ることで株価を高めるインセンティブが働きますが、こうした資金調達(維持)を実現するために払う資金のことを資本コストと言います。

例えば、配当を高めることも自己株償却などの資本異動を実施することにも資金が必要となります。

資本コストは株主還元、ひいては自社の資本を維持するために必要なコストですが、同じコストを払っているにも関わらず、有配銘柄の方がコスパが悪いと言えます。

ただし、例外が一銘柄だけあります。

日本企業でグローバル展開を図っていて外資系親会社の管理下で厳密に株主の投資効率を極限に高めている企業があります。

それが日産です。

日産は以前の経営危機の際にルノーから43.4%の出資を受けています。

そのため、大株主であるルノーに対して非常に高い配当金を支払っていますが、それは他の株主にとっても配当利回りが高いということを意味しています。

当然、配当課税も大きいのですが、他の銘柄と異なるのはグローバルブランドとして世界販売台数も多く、マーケット占有率が高いため、ルノーは自らを含む株主資本を既存しないように日産の自己資本をうまくコントロールしています。

また先日、日産はグーグルと戦略的提携を締結したばかりですが、電気自動車のほか、自動運転車における海外のマーケットを開拓していくために利益を再投資に回すことで資産効率を高めながら世界展開をしていく、既存株主にとったら理想の銘柄です。

日産とグーグルの自動運転化技術の提携が意味すること

グーグルと日産・三菱自・ルノーの三社連合とグーグルの提携は何をもたらすのか 2018年9月18日にルノー、日産、三菱自の三社連合はグーグル...

日産のようにインカムゲインもキャピタルゲインも見込める銘柄はそう多くありませんが、それ以外の高配当というだけの企業への投資はなるべく避けるべきと言えるでしょう。

またつみたてNISAをやっていないなら、必ず個別株投資をする際にはNISAを活用して課税対策をするというのも正しいです。

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パウエル五郎

名前:パウエル五郎 年齢:30代 経歴:サラリーマン時代は赤い銀行で国内外の株式のアナリストやファンドマネージャーなど一貫して株式のトレーディングに携わる。 現在は日本株の個人投資家として独立。2016年にアマゾンを購入してからひたすら買い増し、現在はVTなど世界分散投資も実践。