行動経済学に見る高配当銘柄の魅力

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今、配当金を着実に狙って投資余力の拡大を狙っていくべきか

先月までのブル相場で順張りをするならばモメンタムの強いグロース株に特化すべきですが、アメリカでリセッション入りが意識され始めた今のタイミングでは高配当銘柄に投資するのが正解だと思います。

もちろん、金利が高水準になっているので、高配当株の魅力が相対的に薄まり、一時的な下落はすると思います。

しかし、

・これから株価が上がるかどうか、それは誰にもわからない。

・どのタイミングでグロース主導のブル相場が終焉し、リセッションが始まるのか誰にもわからない。

・余剰資金の使用用途については情報の非対称性に応じて感応度が異なる

最初と二番目については説明の余地はないと思います。

株価の予想ができればブルだろうがベアだろうが、バリューだろうがグロースだろうが、先物の売りと買いで無限に資産を増やしていくことができます(が実際はそんなことできる人はいませんよね)。

ボラティリティが高くなり、相場の方向感が不透明になっている状況では、株価の堅調な、ベータが低いディフェンシブ銘柄を保有すべきと考えます。

このタイミングで高配当銘柄を買い増すべき最も大きな理由

そして個人的に1番大きい理由は三番目です。

感覚的にいうと、同じ株価対策でも業績拡大による自己株償却よりも増配という単純明快なルールの方を人は好む傾向があります。

これは行動経済学の理論ですが、10年後に50%以上の確率で2倍以上業績が拡大する銘柄よりも、毎期確実に5%の配当金がもらえる銘柄の方が好まれるからです。

一方で余剰資金の活用に失敗することよりも減配することの方が株主の落胆度的には大きいです。

これは経済学的にはどちらも株主資本の毀損という点では変わらないのですが、経営陣と株主の間に情報の非対称性が存在することによって、安定配当を好みます。

こうした観点に立つと同じ成長率の企業が同じレベルの株主還元策を講じたとしても、配当性向が高い企業の方が株価にはプラスとなります。

企業から見ると自己株償却も配当も同じ経済コストを払っているにもかかわらずです。

むしろ、配当を出すことによって、株主資本全体で見ると所得税が差し引かれる分マイナスになるはずですが、それでも明示的に配当金として支払われる方を好むのは、配当所得のマイナス分以上に情報の非対称性による不安要素(エージェンシーコスト)が大きいからだと言えます。

エージェンシーである経営陣は株主から依頼されて経営に携わっている代理人ですが、市場動向や将来見通しなど、依頼者である株主よりも多くの事実を知っているため、エージェンシーコストが大きくなると株価にマイナスの影響を与えます。

言い換えると配当金とは株主と経営陣のエージェンシーコストを最小化する一つの手段と言え、特に現状のように株価がどちらに転ぶか分からない疑心暗鬼が蔓延る相場では高配当銘柄に投資することが無難であると思っています。

ただし、高配当銘柄であればなんでも良いというわけではなく、一定の条件があるのはいうまでもありません。

この条件については別のタイミングで記事にしようと思っています。

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パウエル五郎

名前:パウエル五郎 年齢:30代 経歴:サラリーマン時代は赤い銀行で国内外の株式のアナリストやファンドマネージャーなど一貫して株式のトレーディングに携わる。 現在は日本株の個人投資家として独立。2016年にアマゾンを購入してからひたすら買い増し、現在はVTなど世界分散投資も実践。