管理人は今週PGを1500ドル近く購入しました。
そんなPGが自閉症社員の雇用を始めたことめ話題になっています。
PGはこれまで障害者雇用に力を入れてきましたが、10月14日から4人の自閉症の社員をアメリカ、オハイオ州シンシナティの本社で採用すると発表がありました。
この4人の社員は5週間かけてRPAという業務に専念します。
RPAはデスクワークなどを機械的に自動化するものなのどで、例えばエクセルのマクロなどをイメージするとわかりやすいかもしれません。
ニューロダイバーシティ
ダイバーシティマネジメントという言葉があります。
これは働く人の出生地、人種、性別、思想、宗教、年齢、国籍、身体的特徴などの多様性を認め、その個性を受け入れて能力を十分に発揮できるように体制を整えることです。
こうした考え方は企業が望むかどうかによらず社会のトレンドとして進んでいきますが、特に大企業の場合にはこうした考え方は避けて通ることができません。
多様性の中には身体、脳機能問わず障害の有無も含まれ、自閉症患者の採用はニューロダイバーシティと呼ばれる多様性の一種となります。
上場する企業が社会の公器と呼ばれるように、短期的な利益を重視して、こうした視点を避けて通れば長期的には不利益を被ることが予想されます。
CSR的な観点で機関投資家からの投資先やETFなどで組成される銘柄にはESG投資として投資的確性が評価されるのはその一例で、たばこ株の低迷を見ればその影響は軽視することができないとわかります。
PGがすばらしいのはダイバーシティマネジメントや障害者雇用を必要悪として捉えるのではなく、実際にビジネスとして成果をあげている点だと思います。
今回、自閉症の社員に期待されているRPAのデベロッパーには業務の知識に加え、高度な専門性を要するため、障害者には難しいのではないかと思われがちですが、彼らには数学やエンジニアリング、分析能力、情報処理、パターン認識など特定の分野で高度なスキルを有することが知られており、こうしたスキルの活用に目をつけたことに意義があります。
実際、PGは8ヶ月前にコスタリカにあるソフトウェアソリューション部門と金融部門で6人の自閉症社員を採用したときに大きな成果をもたらしており、今後も継続的に障害者雇用を促進していくとのことです。
自閉症患者の85%が十分な所得のある仕事につけていない中、社会奉仕活動としての義務感からではなくではなく適切な役割を割り振って活躍してもらうというPG社の姿勢には素晴らしいものがあります。
組織は大きくなると肥大化しますが、適切な役割を適切なタイミングでアサインすることで社員が活躍し、活躍する社員が会社の業績に押し上げます。
きれいごとではなく、社会貢献を通じて業績の拡大を図ることができる企業に死角はないかもしれません。
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パウエル五郎

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