日本のIT企業がショボいわけを読んで妙に納得してしまった件

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日本のITベンチャーについて

IT企業がショボいワケを読んで、私なりに思ったことを書きます。

というか、妙に納得してしまったので筆を取りました。

まず日本のITベンチャー界隈で働く人に総称して言えることなんですが、数字に対する理解力や分析能力が弱すぎるんですよね。

数字に対する認識能力という点ではIT企業で働くエンジニアは壊滅的です。

彼らはスクリプトコーディングやサーバー構成、安全なクエリの書き方くらいにしか興味がありません。

さらにクリティカルなのはビジネスサイドの人間も、金融出身者と比べると格段に数字に対する考え方(要因分解や将来予測)が弱すぎる点が挙げられます。

あと、なぜか全員ポジティブ思考で、そのこと自体はとても良いことなのですが、ポジティブ過ぎて自分に対して謙虚かつ懐疑的な振り返りができない点も特徴的です。

健全な懐疑主義を保つ

投資家は常に自分自身を懐疑的に見て、行動を客観的に評価し、投資行動を不断に改善していく姿勢を保つ必要があります。

日本のエンジニアと海外のエンジニアを比べても、海外ではエンジニアリングをビジネスとして捉えており、ゴールを見据えながら生産性重視のコーディングを進めています。

一方で、日本では良いコードを書くという作業そのものの効率性の追求を目的に働いている人が多いように見受けられます。

作業重視型の開発スタイルはビジネスマターを考慮しなくても良いのでエンジニアの負担を軽減することができる一方、柔軟性に欠けるので事業効率を落とします。

こうしたスタイルはビジネスサイドと開発サイドで役割分担ができるので、大手SIerのSEの業務プロセスに類似しています。

しかし、なぜか日本のITベンチャーでは、エンジニアがSEと呼ばれることを嫌がり、不機嫌になります。

さらに面白いのはデータサイエンス的手法によって事業成長を行うグロースハッカーという職種の人に対してはSEはもとよりエンジニアという呼び方でさえ嫌がります。

私の認識ではデータの力を使ってビジネスを発展させるグロースハッカーは普通の会社員なんですが、、、。

また自称エンジニアという方々はなぜかスーツを着て働くのはダサいという妙な価値観を持っていますが、格好に対してどうでも良いと考えている海外のエンジニアの思想とは対照的です。

私は元々金融機関出身で、こういう特殊な文化に触れると違和感を感じることがあります。

コーディングや仕様策定などは単なる作業に過ぎないので、作業ではなく結果重視の金融業界においては価値を生み出さないコーディングや仕様を作ることそのものは無価値だと思うためです。

何かしら作業を進めるに当たって、時折自分の作業がどんな価値になっているかというビジネス的観点を失うことは自分の首も失うことになりかねません。

また金融業では全業種の企業に対して事業評価する立場にあるからか、事業方針に対してYes/Noを言わなくてはなりません。

こうした事業評価でNo(Negative)と評価した場合には、評価と同時に何をすべきかという改善策も合わせて把握する必要があります。
その根底にあるのは堅実なBSを構築し、安定したキャッシュフローを創出し、そして最も大事なのは黒字を最大化するということです。

当然ですが、上記のような風土のITベンチャーでは社員に対してこうしたビジネスマインドを定着させることが難しいのは言うまでもありません。

この考え方は金融至上主義のエリート的思想と呼ばれてしまうので、日本のベンチャーでは口に出すことはできませんが。。

このように日本で働くITベンチャー社員はプロダクトのみならず社員の思想もガラパゴス化している独特な価値観を形成しているので
アメリカのGAFAや中国のアリババ、テンセントのようなメガベンチャーが生まれることは難しいと考えられています。

こうした現状に危機感を感じたのか、今年上場したばかりのメルカリが10月1日に実施した内定式では、
出席した新入社員には日本よりも海外採用重視の戦略を取っています。

新卒だけでなく、来年の新卒候補生であるインターンでも海外留学生が多く、人事の危機感の強さを垣間見ることができます。

日本のベンチャーは銀行出身者を配置すべき

私は日本のベンチャーは全て金融出身者に経営を任せるべきだと思っています。

たかだかコーディングが出来ることくらいで排他的優越性を持ってしまう日本ベンチャー業界は近い将来廃れてしまうので、
金融出身者によって堅実なビジネス運営が行えるよう経営の舵取りを任せて行くべきです。

そうなると費用(投資)対効果やビジネス効率重視の実務改善がなされるので、結果的に現状の働き方に慣れていた日本のエンジニアは辞めてしまうという懸念もありますが、
スクリプトやクエリを書くレベルの単純作業は金融出身者のみならず他の業種出身の平均レベルの社員であれば短時間で終わらせることができるので心配ご無用です。

また作業効率だけでなく、それ以上に経営判断の効率化も進みます。

最近はITベンチャーが金融業に進出しようとしていて、fintechなる言葉も生まれていますが、残念ながらその実態はずさんな経営体制の企業が多い状況です。

仮想通貨取引所のzaifを運営しているテックビューロやcoincheckでは顧客資産をずさんに扱った結果資産流出が発覚し、実質的に経営破綻状態になっています。

同じく仮想通貨業界でトップのビットフライヤーでも今年6月に金融庁から業務改善命令が出ており、その後、加納社長から三井住友銀行出身の鈴木信義氏に経営を交代しました。

おそらくですが、ほとんど全てのITベンチャーのトップに有力な銀行出身者を配置した方が、事業成長および経営管理全て分野においてメリットがあると思います。

一部上場企業では破綻しそうになったタイミングで銀行からの支援をあおぐと同時に、トップや役員に銀行員を配置することがよく起きますが、上場企業に限らずリスク管理、経営推進、業務改革などの全ての面で銀行員以上に優秀な人間はいないので、ある程度初期から配置してしまった方が良いと思う訳です。

当然、銀行側にも支援するに十分な理由がなければできないので、最初は自分たちで最低限のラインまで業績を伸ばす必要はありますが。

冒頭の記事にも書かれているようにアメリカでは時価総額上位にアマゾンやアップル、フェイスブックなどの大手IT企業がランクインしているのに、日本ではテック系ベンチャーが上位にいないことはこうした背景と問題点があるように思います。

最後に、色々書きましたが、やっぱりベンチャーは最高だし、失敗を恐れずに、また驕らず謙虚にガムシャラに進めてGAFAを追い抜く日本のベンチャーができてほしいなとも思います。

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パウエル五郎

名前:パウエル五郎 年齢:30代 経歴:サラリーマン時代は赤い銀行で国内外の株式のアナリストやファンドマネージャーなど一貫して株式のトレーディングに携わる。 現在は日本株の個人投資家として独立。2016年にアマゾンを購入してからひたすら買い増し、現在はVTなど世界分散投資も実践。

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