日本オワコン説は本当か

LINEで送る
Pocket

私は基本スタンスとして日本企業への投資は行なっておりません。

それに関連して先週、テレ朝の朝まで生テレビを見ていて、立憲民主党の長妻昭衆議院議員が、日本の格差問題について触れていて、思う節があったので記事にしてみました。

・一人当たりGDPが3分の1に減少(この20年間で)
・日本経済の構造的欠陥に原因がある
・低所得世帯に生まれたら貧困から抜け出せない(大学にすら行けない)
・一度非正規に就職すると正規雇用されづらい
・結婚して妊娠、出産を経ると満足のいく職場で働けない
・失業率が低下しているのにブラック企業から抜け出せない

記憶ベースで書いている&発言の真偽は確認できておりませんが、概ねこんな感じだったと思います。
日本でこうしたことが問題になっている背景にはいくつかの理由があると思いますが、一つは日本企業の生産性の低さ、そしてその根本原因は日本の会社員の統計的知識や金融リテラシーの欠如だと思っています。

私の周りにも思い当たる方を多く見受けます。
そういった方々は統計理論や検定手法などを学んでいないので、物事を進めるときの仮説検証ができないんですね。
問題なのは(特に日本企業に多いのですが)、無学な人たちで構成されたグループにいると、そういった事実に気づかずに物事を進めてしまう点です。

それで何が問題かというと、仮説の検証ができないということはビジネスの改善フローを前に進めることができないということです。
起業家であればまず先にやってみるということが大事ですからPDCAならぬ、DCPAなる仮説検証プロセスも必要とされるわけですが、
どちらの場合も実行(D)の後の検証(C)ができないと次の計画(P)が無意味なものになってしまいます。

例えば二つの事業施策を行なった場合、仮説の検証ができていれば特定の施策を実施したグループとそうでないグループに分けて、それぞれ(多くの場合は標準正規分布などの)特定の確率分布を仮定して、二つのグループ間の平均値が何%乖離しているかを標準偏差を加味した上で調べることができます。

これは2標本t検定と呼ばれる検定の一種ですが、実施した施策に効果があったのかを迷う余地もなくスムーズに検証することができます。
厳密な検定であれば、定性的な判断をする必要がないからです。
また施策別のグループによって、測定環境が異なっていても様々な要因から特定の要因だけを独立排他的な効果として抽出することで施策遂行時に無駄に環境を整えたり、何度も施策を実施しなくても検証することができるので時間の省略にもつながります。
統計がわからない、検証できない、もしくは根本的に数学がわからない、Excelが使えないなど、基礎的な業務遂行能力がない人や、社員にそういった知識を持っている人間を抱えていない企業は前進することができません。

このような意見に対して、統計的思考プロセスは専門性の高い能力なので、いざという時に専門家にアウトソースすれば良いという意見もあります。
しかし、そもそも統計的仮説検証プロセスを軽視して、ビジネスを進めてしまうとどうなるのでしょうか。

母集団をイメージできておらず標準偏差を考慮していない平均値の比較や、季節変動を加味していない前月比の数字に意味がないのと同様、
数字そのものに対する評価が出来ずに誤った事業施策を永遠と実施してしまい、無価値な時間だけが経過してしまうことが想定されます。

一緒くたに比較はできないものの、日本の学校の教育水準は高い方ですが、日本企業で社会人になってから必要とされる金融教育やビジネススキルに対する能力は全体的に低い傾向にあります。
日本人の一人当たり生産性が低いのは、こうした適切な教育や実務研修を経ずに、またその必要性を感じずに社会人として実務をやっている気になっている人が多いのが原因と考えています。

日本の会社員の方に多く散見されるのは、何かサービスや物を売るときに「売れるものを作っている」のではなく「作れるものを売っている」傾向です。
日本の成長率の低さは金融教育の水準の低さと事業遂行に必要なスキルの欠如が影響しているようにしか思えません。

私が基本的に日本企業に投資しない理由はそういった背景があります。

↓ポチッと押して頂けると喜んじゃいます。
にほんブログ村 投資ブログへ にほんブログ村 投資ブログ 資産運用(投資)へ

LINEで送る
Pocket

The following two tabs change content below.

パウエル五郎

名前:パウエル五郎 年齢:30代 経歴:サラリーマン時代は赤い銀行で国内外の株式のアナリストやファンドマネージャーなど一貫して株式のトレーディングに携わる。 現在は日本株の個人投資家として独立。2016年にアマゾンを購入してからひたすら買い増し、現在はVTなど世界分散投資も実践。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする