このブログを読んでいる方はお分かりもしれませんが、管理人の資産運用は主にアメリカ株が中心となります。
管理人がなぜアメリカに投資するのか、それはアメリカという国が好きだからという理由や、国民性が高尚で国家として優れているからではありません。
自由と平等を謳っていますが、経済格差の開きは世界的にもトップクラスで、上位1%の富裕層が持つ資産はロングテールと呼ばれるような90%の人々の全資産の総量を上回り、上位10%の資産は全体の半分以上を占めます。
低所得層の人口はこの30年で上昇し続け、全人口の半分弱を占めています。
政府や議会はこれまで大企業と富裕層に恩恵が得られるような議論が中心で、最近のトランプの政策も移民排除を狙ったものでとても平等とは言えません。
自国の不利益となれば世界のどこにでも軍事介入をするし、その負担を同盟国に対して強制します。
日本も例外ではありません。
ここで面白いデータがあります。
アメリカの国防費(という名の軍事費用)は世界でダントツ1位ですが、アメリカ一国の軍事費用は2位以下のその他26カ国の合計を上回るというものです。
更に、この2位以下の26カ国のうち、25カ国がアメリカの同盟国なのです。
世界中で起きている紛争を介入することや同盟関係を結ぶのはそれに匹敵する経済合理性があるためであり、紛争の度にその恩恵を受けています。
これを良しとするかは人によりますし、プロパガンダ的なブログにするつもりはないのですが、必ずしも自由と平等の精神が浸透した素晴らしい国だとは言い切れません。
その他、アメリカは
・労働力人口3位
・読み書きの平均能力は世界7位
・数学27位、科学22位
・平均寿命49位
・乳児死亡率178位
・平均世帯所得3位
・輸出額4位
・CO2排出量1位
・人口に対する囚人比率1位
これ以上の言及はしませんが、アメリカという国自体の『偉大さ』の裏腹に不名誉な一面は枚挙にいとまがありません。
上記のような軍事費の他、格差や貧困など多くの犠牲を払って成立している経済大国は
・株式市場の時価総額世界一位
・株式売買高世界一位
・GDP世界一位
という強い経済力を獲得しています。
これは世界一の軍事力と、それを根拠に外交カードを切る強気の交渉力により、自国経済を強大にしてきたためです。
過去幾度と経験してきたリセッションや株式市場の暴落の度に不死鳥のように復活してきた歴史がこの強さを証明しています。
投資先として選定する上で今のアメリカほど心強いマーケットはありませんし、アメリカがどんな国であろうが投資対象から外すのは合理的ではありません。
通常、日本人は日本のマーケットに投資する傾向にあるドメスティック(ホームカントリー)バイアスが強いと言われていますが、投資先選定時の判断を鈍らせる要素となるため、印象論としての好き嫌いや自国を優遇することは避けて経済合理性のみを追求するべきです。
大統領には隣人に対する公平性や倫理観などは持ち合わせてないかもしれませんが、アメリカファーストのスローガンを掲げる保護・優先主義を究極的に追求する姿勢から、投資先はアメリカ一択、これが世界経済の現状なのです。
ドメスティックバイアスがいかに合理的判断を鈍らせるか周囲の投資家を見ていても分かります。
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パウエル五郎

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