思えば投資のメリットは、生活水準を落とさずに労働などの時間的制約から解放されることと時間的制約を変えずに生活水準を向上できることの2点に尽きると思います。
ただこのどちらにせよ、QoL(Quality of Life)改善のための選択肢であることに変わりませんが、QoL改善のためとは言いつつ誤った銘柄に投資をした結果、資産を毀損したり減配した結果、他の銘柄への投資機会を喪失してしまう可能性もあります。
管理人の場合は数年ほど前からアマゾンAMZNに投資していました。
取得し始めた700ドルの頃から、数年間買い増し続けたので平均取得額は1000ドル台前半でしたが、売却は2000ドル以上の時でした。
売却価額は前後一年を見渡しても最高のタイミングだったと思っていますが、今後も同様にタイミングを見計らって利益を上げ続けられる自信はありません。
グロース株は景気循環への感応度が高く、正確な景気変動は誰も見通せないことを鑑みると、タイミングを見計らって利益を上げ続ける再現性は低いためです。
2018年9月にアマゾンを全銘柄売却したのち、高配当ディフェンシブ銘柄に投資をしてきました。
高配当株に投資するといっても配当が出ればどんな銘柄に投資しても良いというものではなく、利益確保がタイミングによらず、むしろキャピタルゲインで利確するのは難しいと考えています。
例えば、利益の見通しが悪いのに高い配当金を出し続けていたり、株価が下落していると心配になるからです。
本来株価は大なり小なり経済に連動しているので多少の株価変動は景気サイクルで許容しなければなりませんが、長い時間の中で右肩上がりになるに越したことはありません。
そもそも業況が良くなる中でライバル企業を押しのけてトップランナーであり続けられるような高配当ディフェンシブ銘柄はそう多くありません。
しかし逆に言えば、そうした銘柄を見つけることができれば精神的にも楽になります。
その銘柄に投資した後ホールドし続けることで、常に株価を気にしたり一喜一憂することなく、資産を増やすことができるからです。
そんなバイホールドを推奨できる銘柄の一つがJNJです。
JNJはヘルスケアに特化した数百の子会社を持つ巨大コングロマリットですが、これらは消費者向け製品、医薬品、医療用機械の3セグメントに分類できます。
この3セグメントの収益はそれぞれほぼ毎年のように伸びていますが、JNJの優れているポイントはこれらのセグメントがお互いに欠点を補っている点です。
例えば、消費者向け商品はこれまでのところ、最も低成長で一番低い売上高を示していますが、参入障壁と世界的なブランド力、なによりも全世界に販売網を持っていることから収益性は最も安定しており、このセグメントのキャッシュフローの見通しは他のどのセグメントよりもクリアです。
一方で、医療用機器については成長率は低いものの、増えつつある世界的な高齢化人口に対して医療サービスを提供することが期待されています。
最後に医薬品セグメントは同社の売上の半分程度であるにも関わらず、営業利益の大部分を占めています。
JNJの医薬品は特許の有効期間がある一方、ブランドとしても確立していることに加え、供給網が確立していること、世界中の企業とのパートナーシップを締結していることから今後も安定的に成長することが予想されています。
このようにQoL改善のためにタイミングを見計らって売買しなければならない銘柄よりも医療や医薬品などのように需要がなくならず、参入障壁が高い業界の中で他社からの追随を許さず、安定的に成長できる銘柄に投資する戦略が有効です。
特に今のように景気が緩やかに下り坂に傾こうとしている時に絶大な力を発揮します。
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パウエル五郎

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