今日は家族を持っている私が高配当株に投資する意味について再度考えてみました。
まず我々日本人はほぼ例外なく、また世界中のすべての人も同様に、影響の度合いは違えど多かれ少なかれ、生まれた国の社会的主義や思想、さまざまなイデオロギーから影響を受けながら生きています。
資本主義経済というのもその一つです。
例えばですが、日本を始めとした多くの国で生きるためには多額の資金が必要です。
何をするのにもです。一日生きるために食事や寝床を確保するのにも、また娘や息子に一定の水準の教育サービスを受けさせるのにもお金が必要になります。
どれだけ自己を犠牲にして家族を養おうとしても、少なからずお金というものが必要になります。
これはよく考えるとすごいことで、教育や医療制度の整ったこの日本で国家という枠組みの中で守られて生かされながらも、国民として生きていく上ではお金を保有しているかどうかが生活をする上で大きな制約になるということなのです。
たまに山奥や人里離れた場所で仙人のような生活をし続けている人もいますが、そうした生活をするには多大なエネルギーを必要とするので普通の人にはなかなか難しく、多くに人にとって現実的な選択肢ではありません。
このような制約下において、弱者を救う手段としてベーシックインカムなどの制度が提案されてきましたが、国家財政の収支状況が大赤字の国ではそんな財源を確保することは夢物語です。
また資本主義が進むにつれて貧富の格差は拡大する一方、日本のような成熟国では生産年齢人口が減少していく中で、せいぜい現在の福祉制度を維持するために健康保険料、医療費、所得税、住民税を高くせざるを得ない状況です。
一方で資本主義社会の上で生活する際には様々なメリットがあるのもまた事実であり、特に家族を養うフェーズに入った世のお父さんたちはこうした恩恵をコントロールすることが求められています。
例えば身近なところでは資本主義経済では(正しい場所で)働けば働いた分だけ給料が貰えますが、こうした労働報酬に加えて、投資や複利を利用すれば保有している資産を労働報酬以上に増やすことができます。
有名なフランスの経済学者でトマ・ピケティという人がいます。
彼が世界的に有名になったのは、国の経済成長が進むにつれ、労働報酬は資産運用による金融収益ほど伸びないということを証明したからです。
いわゆる 『 r > g 』という公式です。
rが資産運用の収益率の伸び、gが経済成長による所得の伸びです。
言い換えれば成熟が進んだ国では、頑張って働いても物価水準がそれ以上に上昇するため、勤労貧乏になる可能性もあるということです。
こうした考え方は高度成長期にようにがむしゃらに働いてその分裕福な暮らしができた時代とは大きく価値観が異なります。
ただ、こうして理論的には裏付けられてはいますが、労働報酬をゼロにして運用収益だけで暮らすというのは先ほどの山籠りの例同様に難しいものです。
重要なのは資本主義社会においては、一定の生活水準を維持するために投資活動における収益を確保しなければならないという点です。
幸いにも日本という国の通貨は新興国通貨よりも安定しており、国内外を問わず投資先に困るということはありません。
一定のお金があって、それを増やす投資という手段が限定されることもないため、先程の資本主義の制約をなるべく受けないで、かつ資本主義の恩恵を最大限享受することができます。
そこで投資の初心者に最もおすすめなのが高配当株投資だと思っています。
保有資金の一定額を、毎年増配している好業績企業にコツコツと振り分け、自動的に入って来る配当金でさらに資金を投下するーー単純な戦略ですが、これを続けていくだけで複利での運用を行うことができ、一定のベーシックインカムを実現することができるのです。
高配当企業の配当利回りは5%前後で、これに押し目買いでキャピタルゲインを加えることで仮に5%の利回りを追加できれば年利10%です。
単純な計算ですが、10%を10年続けることで資産は2倍になります。
投資した資金をそっくりそのまま10年間で貰うことができるのです。
今手元に1000万円あるとすれば、10年間で2000万円にすることができるのです。
ベーシックインカムと聞くと楽をしているというふうに捉える方もいますが、投資に置き換えて考えてみると管理人は家族を守るための保険と捉えています。
家族を支える大黒柱である世の中のお父さんがいつ倒れて会社で働けなくなるということも言えなくはありません。
そうした時に自分の代わりに毎月残された家族に(ほぼ未来永劫)ちょっとした配当金が入ってくるのであれば安心するものです。
投資は本来企業が事業を起こすために必要な資金を確保するための一手段ですが、投資家からすると富を最大化するための最短ルートでもあるのです。
投資を行うことにより、限られた人生の中で資本主義の制約によってやりたいことができないというようなこともなくせますし、よりチャレンジしやすくなるというメリットもあります。
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パウエル五郎

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