なんだか難しいタイトルになってしまいましたが、SNSが流行った結果個人のブランディングが重要な時代になってきたよ〜〜って話です。
例えば、昨日ぶらっと本屋にいて気づいたことがあります。
最近の本には必ず帯と呼ばれる、細長い紙が巻かれています。
この帯には「○○氏絶賛」「○○イチオシ!」など推奨している人の名前が書かれていることは少なくありません。
推奨している人はほぼ100%著名人なので、知名度のある人の推薦によって本の購入を促していると言えます。
逆にこの帯で名前を書かれる側からすると、ちゃんとした本であれば名前を貸すだけで金銭的なインセンティブがもらえる美味しいビジネスとなります。
実質労働時間はゼロで報酬が入る訳ですからね。
インセンティブがない場合でも自らの主張を裏付けるエビデンスとなったり、知名度を高めることにもつながります。
重要なのは金銭的なインセンティブなしで本人が(本当に)推奨しているケースがあって、こうした事実関係も含め、どの程度の対価が支払われているかは表には出てこないことです。
名義貸しする人の意見と本の内容が多少乖離していても、出版社や著者からしたらインセンティブを提供したことをバラされるリスクは低いこともこの関係性を強める要因の一つです。
なぜなら、そんなことをしたらその本に価値がないことを自ら証明するようなものだからです。
著者や出版社側からしても、名義貸しをした側がバラされるリスクがないことに加え、著名人や権力者からの推薦を本の表紙に掲載することで売り上げを増やすことができます。
こうしたウィンウィンの関係性が成立しているのは、お互い信頼関係が前提となります。
囚人のジレンマに似た構造になっていますが、出版側と名義貸し側は別の部屋にいる囚人ではなく、同じ部屋にいることがポイントです。
こうした信頼関係が崩れて、バラされてしまったのが木下優樹菜さんの事件でした。
タピオカ屋を脅迫したユッキーナ事件
彼女は自分の親族が被雇用者として働いている勤務先を、あたかも親族が経営している会社のように宣伝し、“ユッキーナ一押し“という名義を貸しましたが、本当のオーナーからそのお店のブランディングもぶれてしまいますし、そうした宣伝をお願いしていたわけではなかったため困っていました。
そんな中で起きたのが、オーナーと木下さんの親族の間の雇用関係のトラブルでした。
トラブルといってもお給料の受け渡し方法に関して、些細な齟齬あっただけなのですが、それを知った木下さんは激怒。
子どもの喧嘩のような、相手を侮辱するラインをお店側に送りつけた後、それが公開されて炎上しました。
炎上した原因
炎上の原因は相手の人格を否定するような内容のライン文面も去ることながら、あたかも自分のお店のように宣伝した木下さんの言動にあります。
こうした利害関係を調整しないまま、相手側と同意していないインセンティブに対して期待すると後々トラブルになることは往々にしてあります。
もともと信頼関係がないまま自分の都合を優先してしまうためであり、今回のケースではこうした利害関係の調整する能力不足を露呈する結果となりました。
ましてや相手との調整不足を棚に上げて、一方的な期待が裏切られたことに対して腹を立て感情をむき出しにして相手を侮辱する行為は理不尽かつ自己中心的な言動であり、天に唾を吐く行為そのもので最後は自分に降りかかってきます。
もう一つは妻として、母親として、またなによりも木下さんのファンに対する裏切りもあります。
彼女を信頼し母親として慕っているお子さんや、ファンとして家族として支えてきた人からしたら、自分で信用を失墜させる行為とも取れます。
出産が一段落して、少しずつテレビの露出を増やしつつあった木下さんは、離島の学校で生徒たちと交流するテレビ番組の中でも涙を流して別れを惜しむ姿を見せるなど、おバカキャラから良い人キャラへのイメチェンを図っている最中でしたが、たった一回のラインで全ての人の努力が水泡に帰してしまいました。
信頼関係に基づいて様々な契約と利害関係が成立する世の中ですが、大元にあるのは個人のブランド力の影響度が大きくなっていくトレンドです。
それもテレビに出るような一方的な知名度ではなく、双方向のコミュニケーションがベースとなる信頼関係、すなわちお互いの信用が重要になってきます。
こうした観点からも信用経済の発展が進むと、個人のブランディングをテーマにInstagramを抱えているFBのほか、最近ネットショップやeコマース分野でトレンドになりつつあるPINS(ピンタレスト)などが今後盛り上がりを見せるかもしれません。
ただし、こうした銘柄は配当金がなく、株価が急落したときにキャピタルロスの可能性があるため、一定割合にとどめておく必要がありそうです。
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パウエル五郎

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