BTIとPMの第2四半期決算で見えるたばこ産業とFDA規制の今後の動向とは?

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ブリティッシュ・タバコ・アメリカ(BTI)

8116時に発表されたBTIの決算では、半年間(1-2Q)の売上高が前年同期比で4.6%上昇して122億ポンド(148億ドル)となった結果、コンセンサス予想の121億ポンドを上回りました。

調整後EPSはアナリスト予想146ペンスに対して147ペンスと上回っていますが、アメリカでの訴訟が響いて税引き前利益としては前期比2.6%減の38億ポンドとなっています。

今回の業績では、ライバルで業界1位のPMに対抗するため新たに電子タバコ製品に多額の投資をすることで、既存ブランドの落ち込みを相殺していく予定であると発表がありました。

今後は、ニコチン入りのガムのようやパウチのような新商品の開発でも成長が期待されています。

フィリップ・モリス(PM)

業界1位のPM726日の決算発表の中で、IQOSのような加熱式電子タバコが、紙巻きたばこの単なる代替品としてではなく、近い将来の新たな収益源になると期待されています。

PMの第2四半期決算でアナリスト予想の74億ドルを上回り、前年同期比9%増の77億ドルとなりました。

内訳として以前大きなシェアを占めている紙巻きたばこの出荷量は事前予想の2.5%減よりもさらに悪い3.7%減でしたが、値上げによってなんとか維持している状況です。

一方市場のシェアはまだ低いものの存在感を増しているのが加熱式たばこで、出荷量は37%増加して売上高は15億ドルにも達しました。

IQOSは今や同社営業利益の20%にも達する代表的な製品となっています。

加熱式たばこが販売されている地域ではIQOSの浸透率は5%程度と低い一方で、全世界では1,100万ユーザーのうちの800万ユーザーが紙巻きたばこからの乗り換えであることを踏まえると今後の売り上げが期待されます。

まとめと所感

たばこ企業各社の直近の株価は足元で好調とは言い切れないものがあります。

最近のESG投資でETFなどの投資信託から除外されていることや増税、広告規制、訴訟などに加え、FDAWHOによる規制や指針の発表により、健康被害を心配するユーザーの離反を懸念してのことです。

では、たばこ市場は今後縮小していくのでしょうか。

今回の業績でも特徴的だったように、公的機関の勧告だけで一部の根強いユーザーを中心に致命的な離反に繋がらなかったことに加え、アジアやアフリカの新興国における中間層の増加によって新市場が拡大することはこの業界の今後を占う上で重要な材料かもしれません。

思えば米国のワイン消費の7兆円、ビールの13兆円の市場規模が引き続き存在していることに加え、5兆円規模の非合法の大麻市場が今後合法化していくことを踏まえると、依存性の高いたばこ市場についても税収の取りこぼしの防ぐ観点からも、各国政府は引き続き健康被害の注意喚起をするものの、たばこ株を締め出すことは闇市場での取引に繋がるため考えづらいです。

むしろ、これまで先進国を主市場としていたPMBTIは新興国や発展途上国にもマーケットを広げられる上、新商品の投入によって売上と収益を増加させることができると考えています。

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パウエル五郎

名前:パウエル五郎 年齢:30代 経歴:金融機関で国内外の株式のアナリストやファンドマネージャーなど一貫して株式のトレーディングに携わる。 2016年にアマゾンを購入してからひたすら買い増し、現在はVTなど世界分散投資も実践。

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