ついに始まったリセッション
ダウが今年一番の下落幅を記録し、10年債利回りの逆イールドカーブが発生するなど、景気低迷が叫ばれる中で投資家はどのようなスタンスでいるべきか、改めて考えてみたいと思います。
14日に2年債と10年債の利回り格差が逆転する逆イールドカーブが話題になり、弊ブログでも紹介しました。
https://www.kabuworld.com/deepest_falldown2019/
これまでも10年債に対しては1ヶ月、3ヶ月、6ヶ月、1年という期間で長短金利の逆転現象は起きてきました。
今回、短期金利の本丸とされる2年債との金利差が逆転したことで、改めてリセッション入りが意識された格好です。
リセッション、すなわち景気低迷が意識されたタイミングは株価は総じて下落します。
しかし、多くの銘柄が大幅に下落する一方で、そうでない銘柄もあります。
例えば業績が景気に左右されないディフェンシブ銘柄などで、景気低迷期でも安定した配当収入が得られるため管理人は昨年頃から高配当ディフェンシブ銘柄のウェイトを厚めにしてきました。
過去を振り返ると、100年に一度と言われたリーマンショックでさえ、ダウは数年で元の水準を回復し、10年後には下落前の2倍の水準に達しています。
また、過去の経験則からイールドカーブや住宅着工指数から下落前の予兆をある程度把握することができるようにもなっています。
こうした暴落と反発の歴史と過去の分析を踏まえると、今後数年間はキャピタルゲインによる収益は見込めずグロース銘柄に投資しない理由としています。
経済は生き物なので、いくら分析しても過去の傾向がそのまま当てはまるとは言い切れませんが、予測精度を高めて適切に対応していくことでリセッション時における資産の毀損を回避することができます。
暴落を資産最大化の機会に変える
これまでの対応としてはそれで良かったのですが、これからの対応をどうするかについては当然、暴落への準備が必要になってきます。
今後数年間は、財務体質や業績が好調なピカピカの優良銘柄でも直近数年間での安値水準を更新し、PERやPBRなどの観点で割安でお買い得な銘柄が増えてきます。
その時に安易に買いを入れるのではなく、投資余力を極力抑えていくことが求められます。
リセッション入りすると株価は予想を大きく上回って暴落することがあるので、短期的に見るとお買い得と捉えて買い注文を入れたくなりがちです。
過去最大の下落率はブラックマンデーの80%安ですが、そこまでいかなくとも今後数年間で最大50%ほど下落するつもりでいれば直近高値から数10%程度の下落でも手を出さずに済むのかもしれません。
では、今後数年間は何も買うべきでないかというと、最安値は誰にも予測できないので、大暴落に備えて投資余力を残しつつ、定期的に優良銘柄を拾っていくことが求められます。
リセッション入りのタイミングで定期購入を辞めてしまうとせっかく分散してきた効果がパフォーマンスとして裏目に出てしまうためです。
管理人の結論としては
・高配当ディフェンシブ定期購入
・ただし、予算については一定の条件までは薄くしてキャッシュ比率を高める
・予算を厚めにするための条件は相場全体で直近高値から30〜40%ほど下落した時
とする予定です。
この方針であれば、株式市場全体が暴落しても安定的に配当収入が入り、また配当再投資も含めて定期的に買い注文を入れることで相場が反転した時に資産の増加に加速させることができるようになります。
管理人は基本的にキャピタルゲインではなく、キャッシュフロー(インカムゲイン)を重視しているので資産増加に対するインセンティブはそこまでありません。
しかし、配当投資に対する費用対効果の最大化と同時に、不測の事態に備えた資産最大化を図れるリセッションは千載一遇のチャンスと捉えています。
多くの人がピンチと捉えている時は逆にチャンスであることが多く、次の10年に備えた仕込み時と捉えるのであればITバブル崩壊、リーマンショックに続く第3のショックが懸念されている今こそが10年に一度しか訪れないチャンスなのかもしれません。
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パウエル五郎

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