【今さら聞けない!】株式投資における逆指値注文の使い方

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株式注文

株式取引において利益確定や損失を限定させるために最適な価格で発注したいという気持ちは投資家であれば皆持っているものだと思います。

正直言うとこうした行為は、銀行や証券会社の中ではトレーダーという職種の人たちが、ファンドマネージャーから指示に対してひたすら板と呼ばれる注文が表示されるボードに張り付いて最適な価格で発注をかけてくれるので、私自身も最適な値段で発注できるものだと思っていました。

しかし、実際に個人投資家として株式取引をしていると常に板を見ることは不可能で、特にサラリーマン投資家のように日中別の仕事をしている人であれば尚更難しいです。

したがって、ある程度利益確定や損失限定をする注文を自動的に入れる必要があるのですが、このサイトの目的である利益の仕組み化という観点においても最低限必要な注文の一つが逆指値注文と呼ばれるものです。

指値注文と逆指値注文の違い

逆指値注文を説明する前にまず市場の注文が成立する原則について説明し、次に通常の指値注文について解説した上で、逆指値注文について解説していきます。

逆指値注文と指値注文の違いが明確になることがこのページでの目的です。

逆という言葉がついていますが、指値注文についてしっかり理解していれば逆指値も理解が容易になると思います。

前半部分についてはおさらいのような感じなのでさらっと流し読みで構いません。

市場の価格決定メカニズムの原理

まず株式市場の注文の2大原則について最初に説明します。

株式市場には二つの大きな原則があります。

それが

・価格優先の原則

・時間優先の原則

です。

価格優先の原則

価格優先の原則とは、株式取引の注文において買いであれば指値の値段が高い方が優先され、売りであれば値段の安い方が優先されるというものです。

例えば、

指値での買い注文であれば200円の買い注文より300円の買い注文の方が優先されますし、逆に売り注文であれば300円の売り注文より200円の売り注文の方が優先されます。

買いにおいても売りにおいても利益が少ない方の注文が優先されると考えても良いでしょう。

時間優先の原則

時間優先の原則とは、同じ価格で注文が出されているならそれは時間が早い方の注文が優先されるというものです。

これについては説明の余地がないと思います。

以上を踏まえてまず通常の指値注文について解説していきます。

買いの指値注文

以下のグラフのような板の状態で、299円で買いの指値注文を入れたケースを想定します。

価格決定メカニズム

ご覧になるとわかるように299円以上で売り注文が入っています。

まず価格優先の原則で299円より高い金額の買い指値注文が優先的に成立させていきます。

それでもなお売りが入っていたら徐々に安い金額帯の買い注文も成立していき、299円以下になったらあなたの注文も約定できるようになります。

この場合、299円の売り注文とマッチしたら約定が成立します。

また同じ299円で買い注文を入れている人がいたら先に注文した人が優先されます(時間優先原則)。

指値の価格ごとに早いもの順の行列ができているとイメージされると分かり易いと思います。

以上が通常の指値注文を入れた場合の約定の順序になります。

買いの逆指値注文

さて、本題の逆指値注文について解説していきます。

買いの逆指値注文とは通常の指値注文とは異なり、一定の値段以上になったら買い注文を入れる方法になります。

つまり、株価が逆指値注文で指定した値段以上にならなければ注文自体が入りません。存在しないことになるのです。

逆指値注文_トリガー価格

通常の指値注文の場合は指定した値段以下にならないと約定できないというものでしたが、逆指値と通常の指値注文の大きな違いはここにあります。

こうした逆指値注文はどういうときに使うかというと、金融ショックやイベント、FRB議長などの要人発言によって株価が大きく一方的に動くようなときに、上昇途中で買いを入れてから更に上昇してより高いところで売るようなケースに用いることができます。

利益を追う時以外にも、空売りをしてから一定以上株価が上がってしまったときに損失を限定する損切りの買いとしても使われます。

いずれにしても株価が一方的に上昇するときに利益確定、損失を回避するときに使う注文方法ということになります。

ちなみに、これはこちらの波の谷で買って山で売るという戦略を説明したページで解説した上値を追うということと若干意味合いが異なります。

参考:

http://www.kabuworld.com/株式投資初心者が失敗しがちな4原則/

基本的に長い時間をかけて株価が上昇しているときに上値を追ってはいけないというのは、山の頂上付近で買ってしまった後下落してしまうという失敗をしないようにするためであって、それまでの波が継続する前提の議論です。

その波のレンジから瞬間的に大きく動くという場合はうねり取りの前提として考えている波が崩れてしまっている状態と言えます。

例えば、波には長期と短期の二つの波があると解説しましたが、長期の波と短期の波では力強さが異なります。

波の強さが異なるということはこうした二つの波がぶつかり合った時に一時的には強い波の方が勝つことが多いですが、長期的には元の波に戻ります。

今回想定しているショックやイベントで株価が瞬間的に大きく動いた時というのは、市場に大きな力が働くということですので、

さざ波が立っている湖に石を投げ入れたとき、石が水中に入ることによる大きな波が作られて、元の波と合わせて複数の波紋が広がる様子に似ています。

波紋

この場合、長期間経てば石を投げ入れたことによる大きな波紋は消えていきますが、こうした波紋を利用して利益を上げることができるというのが逆指値注文ということになります。

瞬間的に大きく動いたときに利益を追求したり、その後の水準を変えるぐらいの大きな株価変動になる場合には先物やETFなどのレバレッジをかけた取引をやられている方の場合は証拠金が足りなくなる恐れもあるので、そうしたケースにおける損失回避策としても使うことができるのです。

瞬発的な株価変動に対応するために逆指値注文があると覚えて頂けたらと思います。

逆指値注文の方法

ここでも買い注文に限定して説明していきます。

逆指値注文を入れる時はまずトリガー値段と約定のターゲット価格となる指値注文の二つの値段を入れる必要があります。

以下は松井証券の発注画面の様子です(スマホアプリ)。

松井_逆指値

ページ上部の条件という部分で逆指値注文を選択して株数を指定したら、

トリガー値段で発注条件となる価格を設定し、予約値段で実際に発注される買いの指値注文を入力します。

この例ではトヨタ株の株価が5320円(トリガー価格)を付けたら、100株を5,319株で発注をかけてくださいという注文になります。

逆指値注文の注意

前者のトリガー値段というのは株価がいくら以上になったらという条件の部分に相当し、その条件を満たした時にいくらで買い注文を入れるかというのが後者の指値注文になります。

約定する注文方法を成行注文にした場合は必ず約定されますが、トリガー価格以下の値段で指値注文を入れた場合、条件が満たされて逆指値注文が場に出されても株価が一方的に上昇し続けて指値注文まで下がらなかった場合、約定することはありません。

従って、逆指値注文を入れて株価が指定したトリガー値段以上になったからと言っても、必ず指定した値段で買える保証はない点には注意が必要です。

これに対して実は2点工夫できることがあります。

一つは今の株価に対してある程度離れた値段に逆指値のトリガー価格を設定すればするほど約定できなくなるのは防げます。

通常、大きな価格変動であればあるほど価格が振動しますので、上下の振動を繰り返すことになります。

例えば、買いの逆指値注文であれば上方向に大きな値段でトリガー価格を設定します。

ただし、これについてはトリガー価格まで上昇しづらくなるというデメリットもありますが、もし仮にそこまで上昇した場合に利益の仕組み化という戦略を実行することが可能になります。

これは、逆指値注文で利益を狙う場合にターゲット価格まで上昇したらラッキーというような感覚で行うのですが、トリガー価格を大きく高い値段で設定しておき、約定ターゲットの指値注文をトリガー価格より少し下に設定し、更に返済予約注文を指値注文より少し上に設定するならことで株価が振動しながら上昇した時に最初の仕込みから利益の回収まで自動で行うことが可能になります。

もう一つは、信用取引で空売りなどをしたり、先物で売りから入った場合でトリガー価格にヒットしたら逆指値注文を必ず成立させたいという場合に、約定ターゲットの注文を指値注文ではなく、成行注文にするという方法です。

こうすることで約定ターゲットの注文を確実に遂行できるので損失を回避したい場合などで取りこぼすということがなくなります。

まとめ

逆指値注文は株価が一方向的に動いた時に上昇途中に書い注文を利益があげる手段の一つです

利益を確定するときはそれで構いませんが、損失を回避するときには最低限設定しておきたいものです。

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パウエル五郎

名前:パウエル五郎 年齢:30代 経歴:サラリーマン時代は赤い銀行で国内外の株式のアナリストやファンドマネージャーなど一貫して株式のトレーディングに携わる。 現在は日本株の個人投資家として独立。2016年にアマゾンを購入してからひたすら買い増し、現在はVTなど世界分散投資も実践。

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