意外と知らない? 日経平均株価とTOPIXの「本当の」違いとは

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木を見て森を見ずからの卒業

平日のニュース番組で日経平均株価やTOPIXが報道されるのを皆さん見かけたことがあると思います。投資に興味のある方なら毎日チェックする方も多いことでしょう。しかし、ニュースで毎日報道されている日経平均株価とTOPIXの違いをしっかりと理解している方はどれほどいらっしゃるでしょうか。

投資に興味のない方はご存じない方が多いかもしれませんが、投資に興味がある方や、現在投資をおこなっている方でも日経平均株価とTOPIXの違いをご存じない方が多くいらっしゃいます。現在投資をおこなっている方の中には、保有銘柄の値動きは頻繁にチェックするが、日経平均株価やTOPIXの値動きは気にせずに売買する方もいらっしゃいます。

しかし、個別銘柄の値動きをチェックするだけで、日経平均株価やTOPIXの本質を理解せず、値動きをチェックしない投資家はまさに「木を見て森を見ず」の状態です。ぜひ日経平均株価とTOPIXの違いをしっかり理解して「木を見て森を見ず」からの卒業を目指してみてください。

日経平均株価とは

では日経平均株価とTOPIXの違いですが、まずは日経平均株価について解説したいと思います。勘違いしている方も多いのですが、実は日経平均株価は東証に上場しているすべての企業の株価の平均ではありません。

東証1部に上場している企業1960社(2016年5月30日現在)のうちわずか225社の株価の平均を表したものが日経平均株価なのです。(ただし株式分割や株式併合等が長い歴史の中で繰り返されて切っているので、実際は単純な平均ではなく、株式分割や株式併合を加味した計算を行っています。)

日経平均株価はわずか225社の平均株価ですが、この225社にはトヨタ自動車やNTT等、日本を代表する大企業を各業種から選別し日経平均採用銘柄に指定しています。つまり簡単に説明すると日経平均株価は日本のトップ企業225社の平均株価なのです。

TOPIXとは

ではTOPIXとはいったいどういったものなのでしょうか。TOPIXは正式名称を東証株価指数と言います。この東証株価指数は名前のとおり、東証1部に上場している企業の株価の時価総額を指数化したもので、東証1部上場企業1960社(2016年5月30日現在)すべての時価総額(現在の株価×発行済み株式数)を指数化したものです。1968年1月4日の東証1部の時価総額を100として基準を決め、それに対して現在どれだけ東証1部上場企業の時価総額が増えたか、又は減ったかを数値化しています。

ちなみに2016年1月4日のTOPIXは1509.67が終値でした。ということは1968年の1月4日を100としているので、2016年1月4日の東証1部の時価総額は48年間で15倍以上になったということがTOPIXから読み取れます。

日経平均株価とTOPIXの違いとは

これまで解説したとおり、日経平均株価が日本を代表する225社の株価の平均であるのに対して、TOPIXは東証一部の全銘柄の時価総額の指数ということでした。それではこの違いが一体どのような事に影響を及ぼすのでしょうか。

まず日経平均株価の場合は日本を代表する銘柄225社の平均株価であるので、当然かなりの規模の大企業ばかりが集まった指数となります。その為、東証に上場している中小型株や新興企業などが値を上げようが、値を下げようが日経平均株価には直接影響がありません。それどころか、東証1部上場の1960社のうちほとんどの企業の株価が値下がりしていても日経平均採用銘柄である225社の株価が値下がりしていない場合は、日経平均株価は全く下がりません。

一方TOPIXは東証1部の全銘柄の時価総額で算出される指数なので東証全体が値上がりすれば当然TOPIXは上昇し、東証全体が値下がりすれば、TOPIXも値を下げます。

つまり、日経平均株価はあくまでも大企業225社だけの平均であり、TOPIXは東証全体の時価総額の指数であるということが大きな違いなのです。

日経平均株価とTOPIXの特徴

さらに日経平均株価とTOPIXにはそれぞれに大きな特徴が存在します。日経平均株価の特徴としてはあくまで225社の平均株価なので、値がさ株(株価の高い株の事)の影響を大いに受けます。

つまり株価の低い企業の多くが値を上げても、株価の高い企業1社が値下がりするだけで日経平均株価が値下がりすることもあるのです。実際にユニクロなどを展開するファーストリテイリング<9983>やソフトバンク<9984>等が日経平均株価を大きく引き上げる(又は引き下げる)ことがよく見かけられます。

一方TOPIXは東証1部の時価総額を指数化したものであるので、時価総額の大きい業種の影響が強く出る指数です。具体的には銀行や証券、鉄鋼、建設等の時価総額が大きい業種の値動きがTOPIXの値動きに大きな影響を与えます。

まとめ

ニュースで一緒に報道されることも多い日経平均株価とTOPIXですが、上記のとおり、それぞれに大きな違いがありました。ぜひ日経平均株価とTOPIXの違いをしっかりと理解して、個別株の値動きだけでなく、相場全体の流れを日経平均株価とTOPIXから掴んでいただければと思います。

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パウエル五郎

名前:パウエル五郎 年齢:30代 経歴:サラリーマン時代は赤い銀行で国内外の株式のアナリストやファンドマネージャーなど一貫して株式のトレーディングに携わる。 現在は日本株の個人投資家として独立。2016年にアマゾンを購入してからひたすら買い増し、現在はVTなど世界分散投資も実践。