大きな失敗からの出発
船出
私はもともと銀行や国内外の証券会社で、銘柄調査をするアナリストや売買を計画するファンドマネージャー、実際に取引の市場に指示を出すトレーダーとして15年以上相場に携わってきました。
その後、自分で稼ぎたくなり、個人投資家に転身しました。
個人投資家デビューへの洗礼
しかし、個人投資家として売買を始めた一ヶ月間はトレーダー時代の知見で一定の利益を出し続けることができましたが、その後、2日で相場が思わぬ方向に進み、300万円くらい損を出したことがあります。
今思えば、最初の利益を出せたのはビジナーズラックだったのかもしれません。
機関投資家と個人投資家では売買手法や考え方が異なりますし、前職の延長線上で取引をしていたため痛い目を見てしまいました。
その時は短期間で自分の資産をそれだけ損するという経験をしたことがなかったので、数週間ほど何をするにも上の空で、食事すら喉を通りませんでした。
結果的にその損失は回収することができたのですが、その後も幾度となく失敗しては損失分を回収するということを繰り返してきました。
回収できればいいじゃないかと思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、この損失がなければもっと利益が出ていたことになりますし、損失を出した後の心理的状況はとてもではありませんが精神的に安定していたと言えるものではありません。
教訓
しかし、私はこうした損失に対して悔やむことはなく、むしろ今となっては結果的に良かったと思っています。
それはこの取引のお陰でそれまで知識として持っていた教訓が身に染みましたし、世の中の教訓をどう捉え、具体的にどうすべきかということを学んだからです。
その教訓とは損失を限定し利益を確実にするため仕組みづくりが必要だということです。
投資家といえど、常に株価をチェックし、すぐに発注できる体制を作ることは時間的にも経済的にも不可能だからです。
そして、この仕組みづくりは知識として知っていたとしても、おそらく本当の意味で実践している方は少ないように思います。
個人投資家であれば財力は限られているので機関投資家と同じ量の調査行動をし、有益な情報を取得し、複雑な売買手法を実現することはできません。
できないことを最初からやろうとするのではなく、肩の力を抜いて一度仕組みを作ってしまえば、あとは相場に張り付いて見ていなくても自動的に利益にしてくれます。
もちろん、一定の損失は覚悟しなくてはいけませんが、そこに自分の判断を挟むことなく自動的に淡々と投資行動を取ることができるようになるので、感情の起伏が生じることもなく、精神衛生上も悪くありません。
サラリーマンをやっている人であれば仕事をしながら裏で自動的に売買することができてしまいます。
※自動的に売買するといってもアルゴリズムトレードや自動売買システムを有料契約してやるということではありませんので、そこは期待しないでください。そもそも自動売買システムで儲けるということができればそのアルゴリズムを開発した人が自分でお金を借りてそのお金で市場で自分で売買しているはずです。
このサイトはあくまでみなさんが自らの金融リテラシーを高めるためのものであり、何かしらの有料契約を促すものではありません。(もしリンク先にそのような詐欺的行為があれば管理人に通報してください)
世の中の株式投資に対する教訓は知識レベルのことはありますが、それをどのように実践するかという本当の意味での高いレベルの金融リテラシーがあまり書かれていません。
また知識として持つということと、具体的なアクションに落とし込むという間には大きな谷があります。
その谷は大きく深い暗闇で少し覗き込んだだけでは到底知ることはできず、深い谷底まで転落して這い上がった人ではないと、その深さや這い上がり方を知り、その谷を回避する行為を理解することはできないかもしれません。
こうした知識や教訓と投資行動の間にある、どのように投資行動に落とし込むかという部分はネット上にあまりありませんので、それを残すことで同じ轍を踏む人を少しでも少なくしたいという思いからこのサイトを作ろうと決心しました。
このサイトの立ち上げ
これは決して私個人のサイト運営のための偽善行為ではなく、私自身が金融マンとして以前証券業界に携わっていたことの恩返しであり、またその後個人投資家に転身し、日本の証券業界全体を盛り上げるためには個人投資家の力が不可欠だと心から思っているからです。
個人投資家はまともに機関投資家との戦いに挑んでも資金量などの規模の戦いに持ち込まれたら勝ち目は薄いです。
管理人(さとし)はいくつかの機関投資家として相場の最前線に携わった経験から、個人投資家が彼らとどう戦えば勝ち目があるのか考えた結果、仕組み化というキーワードでこのサイトで公表していきます。
証券業界は勝つか負けるかという個々人の戦いであるとは別に、出来高や売買金額を増やして今後の株式業界を日本人の手で伸ばしていく必要があると思っているからです。
日本経済はまさにこうした金融業界の手にかかっていると思っており、個人投資家の皆様が少しでも売買しやすい環境を構築し、個々人が高い金融リテラシーを持っていけば必ず機関投資家に負けない戦い方ができると思っています。
むしろ、資金量の少ない個人投資家の方が小回りの効く柔軟な売買ができるので有利に渡り合えると思っています。

パウエル五郎

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