派遣社員として働いていましたが、生活や老後に不安を覚え2013年から株式投資を始めました。
最初は自分になじみが深いものをと言うことでゲーム関連株から始め、年利20%程度のペースで資産を増やすことに成功し、正直自分には才能があるものだと思い込んでいました。
転機になったのはバイオ関連株への投資です。ゲーム関連株は値動きが激しく、流行を読むのが難しいのです。そこで、将来性が高そうなバイオ株を選び、投資の配分を少しずつ大きくしていったのです。
一度目の失敗はバイオ株への投資配分を大きくし過ぎたことです。バイオ株も波が激しいため長期的な視野で投資しようと少しずつシフトしていたのですが、結果としてバイオ株に資産が集中する結果となってしまいました。
これは当たればよいものの、外れればマイナスが大きくなると言うことで、ロスカットが徹底されていなければそれだけダメージが大きくなってしまいます。
長期的な視野で投資していたため、こまめなロスカットや万が一の設定をするのを忘れた頃に、株価が突如高騰しました。理由は不明で、大型の資金が流れ込んだのだけが推測される状態です。株価上昇の興奮が冷めやらぬ間に、こんどは不祥事が発生し、株価が暴落しました。
連日のストップ安のあおりを受け二日間で二年間積み上げた利益がゼロを下回ってマイナスになってしまったのです。もちろん、さらに数年たてば株価が回復する可能性もありましたが、元々の資本がないことから泣く泣く処分し、マイナスからの再出発となってしまいました。
不幸中の幸いだったのは信用取引に手を出していなかったことで、ストップ安でも株を売ることが出来たことです。連日ストップ安やストップ高では、意図したタイミング返済できないことがあるため、莫大な負債を抱えるところでした。
二度目の失敗は株価が下がった時の対処法をしっかりと学習しておかなかったことです。
一度の失敗で株を辞める気にはならず、不祥事で処分した株を銀行株にかえ、今度は配当で稼ぐ方に方向転換を行いました。これなら安定して利益を確保できるため、より長期的な投資に向いていると思ったのです。しかし、今度は円高が進行し、日経平均株価自体が大きく下がると言う事態に直面したのです。
銀行株も急落し、ロスカットの範囲に触れてしまったため、こちらも処分することにしました。ポイントになるのが、日経平均と連動する株ばかり買っていたことです。
証券会社経由で取引可能な投資信託の中には、株と同じように売買できる商品も存在します。いわゆるETFですが、このETFには日本平気株価と逆行するように組まれている商品も存在するのです。
つまり、日本平均が下がれば下がるほど利益が出ます。信用取引でも同じような仕組みを使って損益が出ますが、未来日の決済となるため自分の資本力を超える額の請求が来る可能性があります。
その点、ETFは現物で所持できるため、自分の決済能力を超える範囲での請求は起こらないのです。利益が出れば配当が出ることもあります。
信用取引やETFを利用した両建てを行わない限り、株価が急落には耐えられないのです。ちょうどアベノミクスによる株価上昇の恩恵を一番受ける時期に株を始めていただけに、急落のダメージはかなり大きなものでした。そして、平均と逆行するタイプのETFの必要性を再認識したのです。
三度目の失敗は残された上昇した株価の後追いです。2016年の初頭に、様々な資金がバイオ株に集中し、一時的にバブルとも言える様相を呈した時期があります。一部の株の中には急成長を続けるものもあり、私が残していた株の一部もこの急成長株の一角に含まれていました。
利益を確保したらまず利益を確定する、ロスカットは早めに設定すると言う繰り返しで利益を増やしていましたが、このバイオ株の資金集中の波に乗り、一気に資産総額が増えたのです。
ここで手を引いて、収まるまで待つのが正解でしたが、朝買えば夕方にはあがっているという状態のため、感覚がすっかりマヒしていました。そのため、価格が上がった株を後追いで買ってしまい、下落も一時的な物だと思って持ち続けていた時に、急速に資金が逃げ、株価が下がると言う事態が起きたのです。
当然、ロスカットをしっかり設定していなかった状態のため、利益はほとんどゼロにまで戻されてしまいました。ロスカットを徹底しなかったのはミスの繰り返しであり、まさに後の祭りと言った状態でした。
教訓は連続して株が値上がりすれば感覚がマヒするため、一旦利益が出た場合は素直に利益を確定し、落ち着くまでは手を出していけないと言うことです。株価高騰の後追いは火傷の元です。
これらの失敗は株取引の基本を抑えなかったことが原因で、デイトレードや短期で利益を上げるには基本を徹底する必要があるのだなと痛感した次第です。
現在は資金のほとんどを引き上げ、小型株を中心に少しだけ残している状態です。少しだけ残しているのは失敗で得た教訓を忘れないようにするためと、日頃の話題作りにするためです。
株式投資を通して学んだ、社会の動きや経済を把握する技術は今も生きており、トレンドを学び、知識量を増やすための投資と思っています。
この投資の結果に関しては、成功か失敗か判断するのにしばらく時間がかかりそうです。
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パウエル五郎

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